その拍子に肩を強く打ち、激痛が走る。誰が押したのかは……すぐに分かった。
「夏仍!大丈夫か!?」
悠真がすぐさま駆け寄って来る。
「う、うん……大丈夫」
肩を押さえながら立ち上がると、またカウントダウンが告げられる。
『爆発まで、残り三分』
「ったく!何でこんなに渋滞になってんだよ。焦りすぎだろ」
悠真と私は列から離れたところにぽつんと立っていた。その時、ふと目についたのは……。
「あ、あれ!ステージの隣のドアからなら武道館に行けるよ」
「爆発に巻き込まれるなんてことはないよな……?」
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