爆発まで残り5分となりました



「ただいま……っ」



その瞬間、私は感情を抑えきれなくなって、お母さんに抱きついた。




「……分かんないよぉ、もう……っ」




お母さんはただ、私の言葉を聞いて、小さく頷いた。



「お母さんっ……なんでっ、私に嘘なんかついた、の……?」





お母さんは私の頭に手をのせて、優しく撫でる。



いつもより、冷たい手だった。





「……お母さんとお父さんはね、元々は仲良しだったの。でもね、夏仍が産まれてから、私は……びょうきにかかっちゃったの」




私が産まれてから……って、

───私を産んだから……?




「じゃあ、私が産まれなかったら、……お母さんは幸せだった……?」



私が聞くと、お母さんは微笑む。