爆発まで残り5分となりました







───四月二十二日、土曜日。




「準備は出来たか?」



お気に入りのバッグも、いつの間にか家のリビングにあった。


こっちの準備も……出来てるんだ。





「うん、できたよ!」



わざと声を張り上げる。



「じゃあ行くか。アイツの所に」



"アイツ"と冷めた響きは、お父さんの口からは初めて聞いた。



「……うん」



お父さんの手を取って、車に向かう。






絶対の言葉は

守らなきゃ


あの人に逆らってはだめ──