所詮、この中学校────私たちにとっては「噂」にすぎない。



「でもその爆発って、学年がどうとか関係なく起こったって」



「理科の実験で爆発したのかな?」



わざとらしく口に手を当てる動作をする。



「そりゃないと思うけど。どこの教室にしろ、ボロボロだったって……」



爆発にしては威力が強い。でも、結局、私達にとっては他人事だからなぁ……なんて。




「んー……それにしても、夏仍は怖くないの?なんだか普通に……聞いてるけど」



似たようなことを前に言われた気がする。



「だって、私たちの高校で起こるなんて決まっていないからね」


「だとしても……私には無理だよ」



柚希は首を横に振った。



「柚希が怖がりなだけじゃないの?」



「夏仍が異常なだけだって」



しばらく沈黙が流れた。