爆発まで残り5分となりました


私は喉が痛くなるほど、必死に叫んだ。




「出てけ!!お母さんから出ていけ!」




すると、お母さんはいきなり起き上がって、頭に爪を立てる。


嫌というほどぐしゃぐしゃにして、次に、獣のような叫び声をあげた。




「あああぁ……やめてえええええっ!」




そしてそのまま、声を上げながら、部屋から走って出ていった。





「わっ!何だ、おまえ……ちょ、どこいくんだよ!!」




玄関で誰かとすれ違ったのか、そんな声が聞こえる。……この声、お父さん?



最近は早く帰ってくるようになったから、たぶん、そうだ。




「……夏仍か?」



玄関から顔を出したのは、お父さんだった。……やっと、これで。


お母さんは、元気になる。