あはは……だよね。 私は震える唇を噛みしめて、大きいドアノブを握った。 ドアの前で一旦、笑ってみると。 「お母さん……おはよう!」 と言って、ドアを勢いよく開けた。 お母さんは、ひょっこりと台所から顔を出す。その顔は、相変わらず笑顔が堪えない。 「おはよう。でも……まだみたいね。お父さんを、起こしてきてくれるかしら?」 「うん、いいよっ」 「よろしくね。早くしないと、お味噌汁が冷めちゃうわ」 「はぁい」 私はドアの後ろに下がって、廊下に出る。 はぁ……良かった。