大好きだったから、悲しかった。
信じるよ。……これはきっと、お母さんの中のわるものが、お母さんをいじめてるからなんだ。
私は二階に上がると、ベッドに飛び込む。
明日……でもいい。今日みたいな日が嘘だって、誰かに言ってほしい。
枕に顔を押し付けて、意味も分からない奇声を出す。もう、何も聞こえない。
喧嘩なんて嘘。
みんな嘘。ぜんぶ嘘。
自分に言い聞かせても、体は震える。下からは、微かに怒鳴り声も聞こえてくる。
その度に、嫌というほど耳に枕を押し付けて、眠ろうとした。
私が壊れる前に。
……私が、元通りにするんだ。
──そして二度目の、眠りにつく。



