バラバラと、何かが崩れていく。
ずっと変わらないでよ。
変わらないでよ……。
今までが夢だったなんて、そんなに悲しいこと───言わせないで。
「う、ぁあぁぁ……」
誰にも聞こえないように、口を手で覆って、泣いた。泣かなきゃ、仕方なかった。
大切なものは、無くなったんだから。
ドンッ、と、肩が和室のドアに当たる。
「ん?誰かいるのか?」
お父さんの暗く深く、沈んだような声が、私の耳に突き刺さった。
駄目……来ないで、来ないで!
私はさっと立ち上がり、階段のかげに隠れる。……そして、お父さんが来て、
私がいないことを確認して、言った。



