爆発まで残り5分となりました


「えらくお利口さんだね、夏仍」


「だって、お父さんがいるもん!」




そこに、お母さんがやって来た。


お母さんは髪を結ぶと、お箸を持って手を合わせた。よし、出番だ。




「さて、じゃあ、皆で食べましょうか。夏仍先生、お願いしますよ?」



「先生?」とキョトンとしているお父さんをそっちのけで、私は手を合わせる。





「はぁい。じゃあ、お手てを合わせて、───いただきます!」




「「いただきます」」






それから静かになると思いきや、お父さんが、口を開いた。




「そういや、今日は夏仍の入学式だったんだな」



「うんっ!すっごくランドセルが重くてね。帰りは大変だったんだよっ」



私はお箸を振り回しながら言う。