爆発まで残り5分となりました


「私は弱くて、一人じゃ何にもできない!!そんな弱さが、皆を苦しめてるのも知ってる!……けど、それが罪だなんて、あなたに決められる権利はないよ!!」








『……それが、お前の偽りの自分だということに、何故気付かないんだァッ!!!』



「……」




肩が震えて、私が怯むと、"声"はそれを見計らったように、どんどん流れてきた。



酷く鼓膜を震わせる怒声が、頭のなかで何度もエコーして聞こえる。




『さっきの威勢はどうした?やっぱり、本心は、皆といたい一心に染まっているんだろう?命の重さなんて、他人のものなら軽い。一つぐらい、知らない人が命を落としても、キミは悲しまない。


自分の幸せを、キミは偽るというのか!』





もし、……本心がそうだったとしても。私の幸せは、命がなきゃ、成り立たない物だから───。




「偽ったっていい!……命がなかったら、私は皆と、出逢うことはなかった!」



『だったらなんだ』