爆発まで残り5分となりました




「──あんな奴の事なんか聞くなよ……っ」



嗚咽を噛み殺して、私の肩の上で小さく呟くのは、悠真。



背中に何かが回って、その手はぐっと、私の体を引き寄せる。




息が止まるほど、近くて、温かい。





「俺、いなくなんかならないぜ?……だって、俺さ。これからも、ずっと…………」




誰にも聞こえないようにそっと、悠真は耳打ちする。







次の瞬間、瞬きと共に、温かい涙が、瞼から溢れた。





───悠真が、私を包み込むようにして、優しく抱き締める。







「お前のとなりに、いるから……」