爆発まで残り5分となりました





「いやあああああああぁぁぁっッ!!!」




心の奥で何度も繰り返される、あの人の名前。



ピキ、ピキ。



……悠真も、私を一人にする、の?



アケミもテツも、ユズキも悠真も、いなくなる。……私は一人、ずっと、ひとり。




『今のキミは、本当に素晴らしい偽善者だ!!考えてみれば、ユウマはそっけない態度をとっていたじゃないか!ユウマは前まで、素直だったキミを嫌っていたじゃないか!!』




「す、なお……」




───悠真は私が嫌いだった。



あの時の私は、善人だったから。



悠真が嫌っていた

佐山夏仍という、──善人だったから。




悠真も……私と同じように、皆と一緒にいたかったんだね。