爆発まで残り5分となりました




あの時の私は、きっと。



無事に卒業して、高校生活を楽しく送れること。この先も、悠真がいるという安心感に、浸っていたから。



生き残ることがどれだけ重要かを、分かっていたから、言えたんだ。





『それはしたいよ』




それはしたい?


今考えると、すぐにはそう言えない。だって、卒業したら、みんなバラバラになる。



私は……どうしてあの時──それが分からなかったんだろう。




皆といられる時間と、他人の命。


皆といたいのなら、この先、誰かが殺されていくのを感じながら、このゲームを続ければいい。



他人の命を救いたいのなら、私達は死んで、皆との時間を削らなくちゃいけない。




自分の幸せより、他人の命の方が、価値が大きいはずなのに。



……どうしちゃったんだろう、私。