爆発まで残り5分となりました


私は机の反対側にまわって、朱美の隣に座った。


そして、朱美の肩を抱くようにして、手を被せる。




「大丈夫……大丈夫だよ。私も、卒業なんて……───」



したくない。


そう言おうとしたのに、言葉が喉の奥でつっかえて、いっこうに出てこない。



その間にも、頭の中で、少し前の二人の会話が再生される。






『夏仍は、さ。このゲームを終わらせて、卒業したい?』



『それはしたいよ。……どうして?』



───あの時。




『そりゃそうか……』




悠真がそう答えた理由。


……今、やっと分かった気がする。