爆発まで残り5分となりました





理科室に入ってきた私達のところにいちはやく駆けつけたのは、轍だった。



「どうだった?」



悠真が、首を横に振って、しばらくしてから答える。



「……完敗。聞くきもなかったぜ?」



轍が難しい顔をする。



悠真はふうっと息を吐いて、続けた。



「やっても駄目なもんは駄目だな。後は、あいつらの判断に任せる」



「そうか……」



けど、皆、怒る素振りは見せない。


轍は……分かってたのかな。あんな態度で、私達が帰されてしまうことを。




「無理矢理ってのも可哀想だけどさ。次の爆発で死ぬって決められてるかもしれないからなぁ……。どうすればいいんだか」




規則性が、本当なのかが分からない。


きっと、それが私達を縛っている事実なんだと思う。