「一応私たちは、携帯を持ってきてるんだけどね」
「そんなに心配することねぇって。もしかしたら無意識のうちに、学活に書き換えていたのかもしれないんだぜ?」
「そうだったら逆に怖いじゃん」
柚希が身震いをして見せる。
「でも、何もなかったらそれでいいんだし。うーん……やっぱり、悠真に話しても話さなくても良かったかな?」
「馬鹿言うなって。一応俺も、夏仍も小南も巻き込まれてるんだからさ」
巻き込まれてるっていうのかな?
「巻き込まれてる?」
「ああ、……っと何て言うか、こう」
悠真は言葉を詰まらせて、頭をポリポリとかいている。
「要するに、こういう現象にってことでしょ。巻き込まれてるっていうのは」
柚希の模範解答を真似て、悠真は「そう、それ」と私に迫ってきた。
まあ……話して良かったという前提で話を進めておこう。



