時刻は、三時十二分。 「よし、じゃあ次の教室はどこにする?」 床に広げた校舎の見取り図を見ながら、悠真が言った。 「選択肢……少なくなってきたよね」 「まだ十個以上はあるけどな」 あと、空いているのは…… 悠真が汚い字で、メモ帳に書いていった。 ────────────── ・1年、三個 ・二年、二個 ・三年、三個 ・一階……八個(体育館の方もはいる) ・二階……四個 ・三階……四個 ────────────── 一階は計十一の教室。二階は計六、三階は七の教室が空いているらしい。