悠真にとっても私にとっても、将来はまだ遠く感じる。



中学三年生にもなって、どうして「こうしたい!」という物が決まらないんだろう。



「あ!今日は柚希が待ってるんだった」



「んだよ。友達ぞろぞろ引き連れて校舎に入るのか?」



「柚希だけ。ちょっとワケありでね」



「ふぅん」



その時、どこからか小学校のチャイムが聞こえてきた。



私は「早く行こ」と走り出す。今日は、悠真と一緒に学校に行くことにした。








「柚希!」



校門の前で柚希が待っていた。



「あ、夏仍!」



私に気づいたのか、ホッとした表情で駆け寄ってくる柚希。



「遅れてごめん!昨日は大丈夫だった?」