爆発まで残り5分となりました


「まぁ、次の教室でもお喋りなんて出来るんだからさ。そうビビるなよ」




悠真は轍の隣に立つと、そう言って轍をつつき始めた。



私も羽織っていた悠真の制服を腕にかけて、机の方に向かう。




「いつ死んじゃうかも分かんないのに……悠真は何だか余裕だね」



「ん?そうかな……」



「そうだよ」と言って、私は制服を返した。



でも、私も。悠真の言う「パワー」とやらのおかげか、あまり怯えずにいられるんだけど。



まぁ、どうせ気のせいだよね……。









〈ピーンポーンパーンポーン〉





『バクハツまで、残り五分となりました。これより、生徒の退場を行います』