爆発まで残り5分となりました


「べ、別に良いでしょ」


「いやいや。癖になるって」



と、悠真は笑っていた。



さっきまで、ずっと難しそうな顔をしていた気がして、気になっていたけど。


きっと、他人には言えないことがあったんだろう。



もし……私が、少しでも悠真の助けになれてたなら、私はそれで嬉しいよ。




「……良かった、のかな」



何故か分からないけど、ふいに、そんな言葉が口から溢れる。



「え?」


「ううん、何でもない」



自意識過剰っていうのかは分からないけど……私は、自分を責めすぎてたのかもしれない。



「ん。じゃあ、そろそろ二人起こすか。退場の放送も、かかる頃だし」



「も、もうそんな時間……」



時計を見ると、針は二時二十三分を指していた。