爆発まで残り5分となりました



「それぐらい、悠真にも出来るよ」



そう言って、悠真の肩をたたいたけど、悠真は目の前を見つめたまま。



小さく、呟いた。



「後悔を消す、ってさ……案外難しいことなんだよな」



私は悠真の肩に手をのせたまま、「ふぅん」と言って立ち上がった。



「色々と大変なんだね、悠真は」



私が作り笑いを浮かべて、眠っている二人を見ていると。「夏仍」と、名前を呼ばれて、もう一度振り向く。



「何?」



ぐぅんと大きな背伸びをして手をあげると、悠真は腰に手を当てて、無邪気な笑みを浮かべた。



「何だかスッキリした。こんなこと他の人に話すって、久しぶりだったから。その、……ありがとな」



「そっか。それはそれは、どういたしまして」



「んだよ、わざとらしいなぁ。そういうのは、素直に『ありがとう』って言えよ」