爆発まで残り5分となりました

悠真は、物語を子供に聞かせるように、優しく笑って言った。



「よく思うじゃん。あの時、ああ言えばもっと良くなったとか、ああすればもっとマシになったとか。未来になれば何でも気付くことが、今では気付かないってこと。


俺にとっては、それが後悔かな」




悠真の後悔……私にも分かる気がする。




「私にも、いっぱいあるよ。ありすぎて、ちょっと困っちゃうぐらい……」



私が弱々しく言うと、悠真はあぐらの上の手を組んで、真っ直ぐに前を見つめた。



「でも、後悔したら、必ず成長する。


次は、こうはさせない。絶対止める。同じことは繰り返さない……って。


お前には、それが出来るだろ?」



「えっ?」




どうして私"には"出来るって……



悠真だって……出来るでしょ?


私にできることが、悠真にできないわけないじゃん。それも、……逆だし。



──……悠真なら、出来るんじゃないの?