爆発まで残り5分となりました


悠真がおかしそうに、ふっと笑う。



「言いたいこと、あるなら言えば?」




作品の入っている棚に二人でもたれて、私達は窓の奥に目を通していた。



言いたいこと……なんて、言いたくても言えないはずなのに。




「……私が一番迷惑かけてる」




気付いたら、すんなりと口に出していた。



悠真は「そうかな」と言って、体育座りをやめて、あぐらを組む。



「他人から見たら、夏仍よりも自分が迷惑をかけてるって、思ってるじゃん。


それと同じ。そういうのはさ、何でも自分の思い込みなんだよ」



「じゃあ、悠真も、そう?」




こう聞くのはおかしいと思ったけど、私は聞いてみた。しばらく間をとって、悠真が答える。



「そう……かもな。さっきの事も、俺にとってはめちゃくちゃ後悔してるし」


「こう、かい?」