爆発まで残り5分となりました


それからは、しばらく重い空気になって、誰も話さなくなった。


次の教室は、どこにするんだろう。



聞きたくても聞けなくて、悠真も何かに悩んでいるように見えた。





「あと十五分か。爆発まで」



わざとらしく大きく言った轍の一言が、寂しく教室に響き渡った。



手が異常なほど冷たくて、体が震えた。三月なのに、今年に入ってからは寒い日がまだ続いている。



……さっき、ドアに触れたからか、体調もあまり良くなかった。





私が一人、地面に座って体育座りをしていると、悠真が席をたって、私の隣に来た。



何をするのかと、心臓をバクバクさせていると……



ふわっ、と私の背中に、悠真の制服がかけられた。




「寒いなら着てろよ。俺の貸すから」


「え?……寒くないの?」