爆発まで残り5分となりました



「うっせー。これは努力の証なんだよ」



努力の証、か……。


制服の袖から見えた肌は日に焼けていて、それを見ると、やっぱり陸上部なんだと実感する。




そんな悠真の首筋に、目が行く。


ふと、綺麗な鎖骨の線の上に、大きめの痣(あざ)があったことに気付いた。




「あれ?その痣って……どうしたの?」



私が尋ねると、悠真は何故か目を大きく見開いて、少しの間固まった。



その表情はどこか悲しそうに見えて。




「………………」


「……悠、真?」




私が小さく呟くと、悠真は苦笑いを浮かべて、さらっと受け流す。



「ごめん。あんまり……言いたくないな」




悠真が珍しく、悲しそうに笑っていた。