爆発まで残り5分となりました



「いいって。じゃあ、また」


『うん……っ』



プツリと、そこで電話は切れて、柚希の声は聞こえなくなった。




「小南、なんて言ってた?」



悠真の不安そうな声が後ろから聞こえて、私は振り向いた。




「山橋くんが倒れたみたい。理科室の準備室のドアに触れたから……って」



「幸介が!?準備室って……マジかよ」




やはり仕掛けかなにかがあるのだろうか。


検証してみるにも危ないし、しばらく体が動かなくなるのは不便だ。




朱美が続けて声をあげた。



「夏仍、話は波瀬くんから聞いた。……柚希と二人が持ってきてるんだよね?」



電話中に悠真が話してくれたのかな?


私が頷くと、轍が何かを思い出したように明るい表情を浮かべた。