「普通に……いたけど」
悠真は平然と言った風に答える。
「う~ん……いたっけ?」
記憶が曖昧で思い出せない。……キャンプ……悠真はいなかった気がするんだけどなぁ。
「まぁまぁ。いたとかいないとかは後にして、そろそろ作戦会議に移ろうぜ」
「うん……そうだね」
色々雑談を終えて、ようやく本題に。
轍は頭がいいから、この場を取り仕切るのは轍に任せよう。
「規則性は分からないから、まずは次の教室を決めるぞ」
「夏仍パワーを使って透視したら?」
パワーなんてあるわけがないのに……
私がムッとして悠真を見ると、「冗談だよ」と言って悠真は笑った。
「じゃあ、早速だけど。次に教室を選ぶのは……────」
轍がそこまで言いかけた、ときだった。



