爆発まで残り5分となりました




ふっ、と体の力が抜けて、


私はその場に膝を落とす。




あまりに一瞬の出来事で、私も理解が追い付かなかった。



体の力が抜けた、というよりも……痺れたような感覚。


そして途端に、身体中に鋭い痛みが走る。



「……っ!」



意識はあるのに、体だけが動かない。


冷たい床が皮膚に当たっても、肌は何も感じなかった。え?何……これ。




「夏仍!?オイっ!!!大丈夫かッ!?」




悠真がすぐに駆け寄ってくる。



「……あ、れ?なん、か……痺れ、て」



喉が渇いて、理由もなく手が震えて。


唯一出た掠れたような声だけが、空気中を漂っていた。



「……な……夏仍」