「夏仍、顔真っ赤……。どうしたの?」
朱美に指摘されて、さらに顔が熱くなる。
───え、どうして……?
「え、えぇッ?何で……」
思わず声が裏返ってしまい、悠真にも目をつけられる。……私、どうしちゃったの?
「うわ、顔真っ赤じゃん。熱あんの?」
そう言って、悠真が近付いてくる。大事にはしたくないのに……。
「い、いいから!話続けよっ」
「え、あ……あぁ」
困惑した様子の悠真。もう、心臓は煩くない。正常、みたい。
……本当に、さっきのは何だったんだろう。
「あ、そういや。一つ気になる事があるんだけど、いい?」
轍が挙手したので、朱美が頷く。
「いいよ。どんなこと?」



