爆発まで残り5分となりました


「安心しろ、霧雨。そこまでイカれた頭のやつは、このチームにはいねぇよ。……皆、自分のみが助かることなんて考えてねぇし。助かるなら、この四人で。だろ?」




悠真が朱美の目線の高さまで腰を落とすと、小さく微笑んでそう言った。




「……あ、そうだ。シオミさんも、ね」





私が言うと、悠真が「あ、そうだった」と言ってから咳払いした。




「ま、これだけは言える。皆で死ぬなんてごめんだ。自分勝手でごめん……けど、


──俺は、お前らと生きて帰りたい」




どくん、と心臓が鳴る。


私も、皆と、生きて帰りたい。




「……うん、私も」


「悠真カッケー!俺も、皆と帰る!」


「あ、アタシも……」



この時、悠真がいつもよりかっこよく見えたのは、気のせいだったのかな……。



心臓が、いつもよりも煩かった。