爆発まで残り5分となりました


「え?そうなのか?」




「リーダー、しっかりしろよぉ。だってもしも退場の前の一分前とかに、メンバーの一人が遅れて教室には入れなかったとするじゃん。のこりの三人は教室に入れて、でも一人が廊下に閉め出される。つまり退場を喰らうことになったとしたら、だ」




そうなったら、つまり……



「他の教室が空いてたとして逃げ切って入っても、それは連帯責任で……メンバー全員を道ずれにして殺すことになるし。逃げ切れなかったら、退場させられて一人で死ぬってこと?」




私がそう言うと、その通りと言わんばかりに轍が私を指差した。



「でも……それだと、一つ疑問が残らねぇか?──五分間だけやる退場を逃げ切れば、それはそれで死なないから、いいんじゃねーのかよ」



悠真が言うので、私も轍も考え込んだ。



確かに、五分さえ逃げ切れば……退場だって受けなくてすむ。けど、相手は。




「先生が仮に十人いたとして、このL字型の校舎の廊下……つまり、曲がったところに二人を置いたとしたら、どうなると思う?」



朱美が心配そうに言うので、私も考えてみた。一階につき二つの廊下があるから……