私はホワイトボードに教室の名前を書き終えると、悠真にペンを渡した。
パイプ椅子を、前にあるホワイトボードを中心に半円の形に並べ、そこに座る。
「俺らは今、ここにいるけど。次はどこに移動するかが問題なんだよな」
キャップで閉められているペンで、カンカンと「相談室」の文字を叩く悠真。
「どこに行くかなら、リーダーが決めてもいいけど……責任があるよね」
と、私が言うと。
「え、でも。四人とも死んだら死んだで、責任って関係ないんじゃない?」
さらっと怖いことを言う朱美。……この先の死の恐怖なんて考えたくないけど。
お前のせいで死んだ!なんて、死ぬんだからどうせ言えない……ってことか。
「死ぬって、四人一斉に死ぬって決まってるわけじゃないんだよな?」
轍がそう言うと、悠真は目を真ん丸にして答える。



