しばらく沈黙が流れる。
言い終わった後に、朱美は口をもごもごさせてパンを食べていた。が、徐々に朱美の頬が、真っ赤になっていく。
そこで、悠真が困ったように声をあげた。
「ごめん、霧雨……何言ってんのかさっぱりわかんねぇ!!」
「ふぐっ……、ごへんなはい……」
たぶん謝ったんだとは思うけど……悠真も轍も首をかしげているので、私は小声で言った。
「朱美……食べてからでいいよ」
「ふっ……ふん!」
朱美は頷くと、パンを一気に飲み込んだ。
「で、なに?さっき言ってた"ひーはー"とかいうやつ?あれ、シーサーだっけ?」
轍が考え込むようにしてから、朱美に聞いた。シーサーじゃないでしょ、さすがに……
朱美は顔を真っ赤にしながら答えた。
「いや、あの……、そろそろリーダーを決めた方がいいんじゃないかなって……」



