爆発まで残り5分となりました


「あ、ちょっ!悠真の奴……」



それを無視して悠真はメロンパンを抜き取ると、その場で包装袋を破って口にくわえた。



うーん……皆個性的だな……と思っていると、
轍と私だけが取り残されていることに気付いた。



残っているのはあと六つ。小型のレジ袋一杯で、八つ入っていたらしい。コッペパン、食パン、蒸しパン、揚げパン……とかが残っている。



轍は私をちらちらと見たりしている。気を使ってくれなくてもいいのに。



「私はいいから先に選んで」



轍はためらっていたけど、しばらくすると、申し訳なさそうに一つの袋を取った。



「……じゃあ、俺はこれで」




時刻は十二時四十七分。次の爆発まであと、──四十三分。




私がコッペパンを食べ終わろうとしていた時、朱美が急に口を開いた。



「はのさ……っ。……ひーはーをひめるのもひひはなっへほもうんはへも……」



ん?