苦しそうな表情からまたいつもの凛とした表情に戻って、私の隣に並んだ。
これは一緒に帰るときの私達の立ち位置。
左側が私で右がるい。いつもこうやって歩くからお互い逆だとなんだか気持ち悪いんだ。
「千晴、お前最近俺のこと…、」
何か言いかけた瞬間、
「あ!いたいた!千晴ーーーっ!!」
声のする方に、顔を向けると、いつも私が一緒にいるグループの友達がいた。私を探してたみたいでみんなで私に手を振っている。
「千晴ー!今からパフェ食べに行かないー?」
「あ、それともお邪魔だったかなー?」
ニヤニヤと私とるいを見つめて冷やかしてくる。
「そ、そんなことないよ!パフェ私も行きたい!!」
『行こう行こうー!』と盛り上がる声。
「…るい、じゃあまたね。」
ぱっと見上げれば、私のことを真っ直ぐ見つめるるいがいて。その瞳の中は何故が怒っているように見えた。
バイバイと手を振ると、やっぱり怒ってるみたいで無言で私に背を向けて帰ってしまった。
…またるいから逃げてしまった。



