spicy◇candy

バスの中は男まみれだったが、流石青春って雰囲気を醸し出していた。移動中も馬鹿騒ぎしかしていなかったので、先輩方は呆れつつも、その騒ぎに参加していたし。


「リズムに合わせて!」

某人気芸人の名前が入ったゲームが、武都先輩の唐突な声により、スタート。これが我が校の男子達の流行なのだ。面白さは当然あるから、流石に凡人な俺も、ノリに乗りたくなる。

「●藤さん、ぺっぺっ」

上記のフレーズを、誰かがいう度に、爆笑が起きる。芸能人のブレークという物は、どんなに偉大で素晴らしいのか。隣の席の和美も、すっかり復帰した姿で俺をいじったりしていた。

最高の青い空。仲間。俺は最高にして最強の大会にすると決意した。