帰り道は足取り重かった。初めて連絡先を交換した真紀と話していても気乗りがしない。アイツの一言が小さな針となり、しくしくと俺の胸を痛めた。

しばらくしてふと手前を見ると、いつの間にいたのか、杏奈と和美の後ろ姿を発見。しかも、全く性格の違うふたりがあれほど仲がいいなんて……

女同士の友情の不可思議さを改めてわかった瞬間。そして、あの和美があの杏奈といると、普段より笑顔が2割も3割も、いや、それ以上であろうことか増している。

俺もいつかもっと、真紀とあんな友情を築きたいと思った。