空いてる席はとある女子の隣だった。何やら本を読んでいるようだったが、俺の方は見向きもしなかった。

……感じ悪い奴、と思ったがまだ何もされていないのに勝手に偏見を持ってはいくら彼女でも失礼だろう。

そうそう、休み時間には当たり前のように友達が机の周りに集まった。行列のできる店も、こんな感じで人気をかき集めるのだろうと思いながら俺は、質問に答えていた。

「俺はこのクラスの学級長を務めている八城真紀(ヤシロ・マサキ)だ。友達になろうぜ」

おかげで、いい親友にも巡り会えた。