相手高校のグラウンド前には、観客の波ができていた。バスから降りる。緊張感が漂う。真紀の顔には、バスの盛り上がりでは見せなかった真剣さが表れていた。
「絶対、行ける。雄大がいるからな」
俺は耳を疑ってしまう。俺がいなくても彼だけが戦力になるのではないか。
「お前、俺には実力がないんだぞ。頼りにしてくれるのは嬉しいが、足を引っ張ると思うぞ」
和美が隣で、怪訝そうに顔を歪めた。ここで意気地無しになるなんて、情けないな。真紀もごめんな、と心の中で呟いた。
「絶対、行ける。雄大がいるからな」
俺は耳を疑ってしまう。俺がいなくても彼だけが戦力になるのではないか。
「お前、俺には実力がないんだぞ。頼りにしてくれるのは嬉しいが、足を引っ張ると思うぞ」
和美が隣で、怪訝そうに顔を歪めた。ここで意気地無しになるなんて、情けないな。真紀もごめんな、と心の中で呟いた。

