「このお肉、こうやってこねててくれますか?

ボウルに入れたひき肉をこねてみせる。

「全体的に馴染んだらほっといてください。

永「おお!やるやる!!

永倉さんは私を押しのけて捏ね始めた。

それを見て私は

「原田さん沖田さん、監視お願いします。

と、二人に耳打ちした。

二人はクスッと笑いうなづいた、

そして私はお中元を置いておく部屋に行き、漁る。

お。あったあった。

私は四人分で一袋のを一個取って台所へ戻る。

斎藤さんはいい感じにみじん切りを終え、永倉さんも何もやらかすことなく手についた肉をなめていた。

…は? なめていた?

「うわぁあ!!永倉さん!ダメです!肉は生で食べたら危険です!!

永「へ?

すぐさま永倉さんの手首を抑え流しへ連れて行き手を洗わせる。

やっぱり一人じゃ無理だよォオオオ

誠太早く!!

それからは少しずつ手伝ってもらいながらなんとか完成した。

四人は疲れたらしく、リビングでソファーに座り何やら楽しそうに会話していた、

ん?四人?

そういえば土方さんは?

先ほどから姿が見えないことに気づいたが、あまり気にすることなく私は道場のある建物へ行った。

もしかしたら稽古してるのかも、

道場がある建物は道場だけじゃなく、そこで生活できるように台所やトイレ、いくつかの部屋があった。

その部屋達は一列に並んでいるので、2部屋を仕切る襖を外し、広くしたらテーブルを並べる。

おじいちゃんが生きてた頃は門下生で合宿とかもやってていつも笑い声が聞こえてたなぁ…

そんなことを考えながら座布団もしき、道場を見に行く。

するとやはり土方さんがいた

縁側に座り、空を眺めている。

土「かっちゃん…

ボソッとそう呟き、手で目を覆った。

土方さんは鬼の副長なんて呼ばれてたから…

自分がしっかりしなきゃなんて考えてるのかも

男泣きは見なかったことにして台所に戻り、食事を広間に運ぶ。

四人にも手伝ってもらい、みんなで行ったり来たり。

そのうちに誠太も帰ってきた。

誠「おおあたおおおおお!!!すっげえうまそう!!!

テーブルに並んだ食事を見て大興奮だった。

永「この茶色いやつは俺が作ったんだぜ!!

永倉さんがハンバーグを指差しながら得意げに言う。

誠「永倉さんが?!すっげ…沖「こねただけですよね

永「それを言うなよ〜

沖田さんにバラされぶーっと口を尖らせた。

全員席について座って、笑っていると、

土「おおいい匂いがするな

土方さんが来た。

原「副長!どこ行ってたんだよ!

原田さんが自分の隣をパンパン叩いて座れと促した。

土「稽古してたんだよ。

座りながら言う。

沖「土方さんいないの気づきませんでした

土「黙れ

皆んなでいただきますをして食べ始める。