土「どうするも何もどうもできねえよ…
そうだよねえタイムスリップばかりは現代の科学技術でもどうもできないよ
沖「僕達どうなるんでしょうね…
ずっとこの世界にいるんじゃ?
藤「野垂れ死ぬとか嫌だぞ俺!
でも帰れないんじゃそれしかないよね
永「かくなるうえは…
ん?解決策見つかった?
永倉さんが私を見る。
ははは…まさかね…
永「お願いだ!元の時代に戻れるまでここに置いてくれ!
ビンゴぉお!私の勘冴えてるぅ!
「ちょっ!まず顔は上げて下さい!
永倉さんがの体を起こす。
いや、でもぶっちゃけそれしかないよね
昔の人がこの時代に行く宛なんてあるわけないし、ここから出て変な人に間違われて逮捕されたらもしかしたら歴史に影響が出るかもしれない
新撰組がどれほどの組かわからないが、歴史に残ってるってことはよっぽどすごいんだろう
「そうですね。それが一番だと私も思います。それにこの家は広いですし…それに関して言えば大人が6人増えたとこで何にも問題はありません
土「誠かっ!
「ええ。
藤「わぁい!桜ありがとう!
ガバッ
「藤堂さん…抱きつかないでください
沖「でも、僕達のことご両親に言わなくてもいいの?
「あー、その辺は大丈夫です。この家には私しかいないので
永「この広い家に一人かっ?!
「はい
原「それは…寂しかっただろう…
原田さんが私を抱き寄せる。
「そうでもないですよ?物心つく前から両親はいなかったですし…春じ、私のおじいちゃんにたっぷり愛情注いで貰いましたから!
そういって原田さんを押し離す。
原「そのままでもいいのに…
原田さんはぶつくさ文句を言っていたが、こいつらの時代の男はこんなすが抱きつくのか?
「あはは…
とりあえず苦笑いを返しておく
すると、
【ピンポーーーン
ピンポンがなった。
その突然の音に男6人はビクッとなり、
永「なんだ!?!今のは
原「敵襲か?!
土「刀を抜け!!
大騒ぎ。
「皆さん落ち着いてください。これはお客さんが来たことを知らせる鈴です
ざっと説明するととりあえずは落ち着いたようで、
私は玄関に向かう。
「どちら様ですか?
「おっ桜!俺だ!
「ああ誠太…
私は玄関の鍵を開け、誠太を中に入れる。
誠「おじゃましまーーす!!
「はいはいどうぞ。今日は部活休み?
誠「よくわかったな!
「そんな時じゃないとうちに稽古に来ないじゃない
誠「いやー本当は毎日行きたいんだけどな?部活長いんだよ〜…
リビングに上がる誠太。
そして誠太が目にしたのは6人のイケメン集団。
ただし着物&髷の
誠「ちょっ誰この人たち…桜こんなお兄さんいたっけ?
土「おい誰だこの坊主は。俺は桜の兄なんかじゃねえ
「誠太、話すと長いんだけどね?あんたも巻き込んでやる!!
誠「…では道場お借りしまーす…
この私から逃げられると思ってるのかっ?!
「新撰組
誠「え?
「信じられないかもだけどこの人たち、江戸時代からタイムスリップしてきた新撰組さんだよ
誠「うそ…だろ?
誠太は土方さんたちをまじまじと見る
永「ふはは!嘘ではない!俺は新撰組二番隊隊長永倉新八だ!しんぱっつぁんと呼べ!
「永倉さんはそれが自己紹介の決まり文句なの?
沖「ていうか桜さん、なんで僕達が新撰組ってこと…
「ああ、そりゃこの時代じゃ有名だもん、ねえ?誠太
誠太?
誠太は肩をプルプルと震わせ、下を向いている、
これは…爆発するな…
誠「有名なんてもんじゃないっすよ!! 大人気!超有名!幕末の英雄!本当に新撰組の人たちですか?!
バッと顔を上げたかと思うと、キラッキラの目で新撰組のみ 皆さんを見る誠太。
藤「えええ?!俺たちそんなに大きくなるのかっ?!感激っ!!
誠「俺たちってことは本物なんすね?!あ、あのっ!よろしければ名前を教えて貰っても?俺は佐久間誠太です!
…そう。誠太は大の新撰組好き。
たまに話に付き合わされるんだが、毎回同じ内容なので聞き流している。
藤「俺は9番隊隊長藤堂平助だ!
誠「と、藤堂さん!魁先生!!
原「そして俺がかの原田左之助だ!
誠「槍の使い手っ!!原田先生!
斎「…斎藤一
誠「左利きの剣士ですよねっ?!かっこいいです!
沖「僕は沖田総司です
誠「おおおお沖田先生っ!天才剣士っ!
土「土方歳三だ
誠「ふぅー!!鬼のふくちょぉお!!
「…詳しいな誠太
誠「うわあ!うわあ!感激です!!
どうです?俺と一戦交えませんか?
「ちょ、本気で言ってんの?相手は本物の侍だよ?
誠「だからこそじゃん!こんな機会後にも先にも絶対ないよ!!
土「ほぅ。お前剣術やっているのか
誠「剣術というか、剣道やってます!
沖「それは是非手合わせしてみたいですね
誠「おなしゃーーす!!!
藤「でも場所なくね?こんな狭いとこでやったらこのよくわからんもの達壊れるよ?
誠「大丈夫です!この家の奥の方に道場あるんで!
原「道場?
「あ、はい。うち、剣道教える道場開いてたんです。今はもう閉めましたけど…
沖「何故閉めたんです?
「師範だったおじいちゃんが去年亡くなったので…跡を継ぐ人もいませんでしたし
沖「それは…すみません…
「ふふっなんで謝るんですか?もう振り切りました…優しいですね
私は沖田さんが気遣ってくれたのが嬉しくて笑顔を向けた。
沖「…っ!!
?
なぜか沖田さんが目を逸らした。
誠「…
「誠太?どうかした?
誠「…ぁあ! なんでもない!早く試合したいなーって
藤「それじゃ早く行こうぜ!どこだ?その道場ってのは!
誠「あっ!こっちです!この廊下渡ったところ
「あ、皆さん朝ごはんはもう食べてきましたか?
永「朝ごはん?
沖「朝餉のことでしょうか
「朝餉っていうんですね。それです。
土「俺たち朝餉の後の稽古中にこっちに来たからな
誠「俺も食ってきたぞ!
「そうですか。なら私はまだだったので食べますね
朝からありえないことがあったせいで忘れてた
「私朝ごはん食べるので皆さん稽古してていいですよ?誠太、竹刀とか木刀の場所教えてあげてちょ。
誠「任せろい!
「じゃあ出来たら道場の方に運ぶので…
土「悪いな
「いえいえ!誠太の大好きな方々ですからね。
藤「誠太とはどんな関係なんだ?
誠「俺と桜は幼なじみで恋人だ!
「ばっ!恋人ではないだろ!
藤「恋人?
誠「あ、江戸でいう恋仲?です
「だから違うってば!いい加減なこと言うと道場貸さないよ
誠「それは勘弁!俺と桜はただの!幼なじみでーす
「それでよし
沖「よかった…
そう沖田が小さく呟いたのは誰にも届かずに消えた。
「やぁあ!!
バシッバシッ
道場の方からは久しぶりに竹刀を振るう音が響いた。
心地よい懐かしい音をBGMに、桜はキッチンに立つ。
皆のお昼の事も考え、いつも一人分のご飯しか炊いてないご飯を炊きなおす。
6人分ってどんだけ…あ、誠太も食べてくのかな
7人分だと、6合くらいでいいかな?男ばっかりだし…
なんだかんだでもう時計は9時を指している。
初めに米を早炊きでセットし、炊き上がりは一時間後。
味噌汁を火にかけ、
その間に何かつまめるおかずを、と思ったが
めんどくさくなってきた。
カップラーメンにすればよかった。
でももうご飯炊いてしまったし…
とりあえず取っておいた米を茶碗に盛り、味噌汁を分ける。
冷蔵庫に沢庵とかあったかも?
あった。
それを出して、小さくいただきます。と呟き、食べ始めた。
道場の方からはたまに誠太と永倉さん、原田さんのでかい笑い声が聞こえてくる。
…いいなぁ
「おい桜
「わあ!!
突然背後から声をかけられた。
気配を感じなかった私はこの上なくびっくりした。
「あ、えーっと、土方さん!
びっくりしたじゃないですか
「これしきで大声を出すな
土方さんは私の見様見真似で向かい合った椅子に座る。
道場とは渡り廊下で繋がっていて、こっちの生活する家は普通の中流住宅。
ダイニングには私と春じいが座るのに足りるくらいの大きさのテーブルと、向かい合うように並べられた椅子。
ああ。こうやって家で誰かと向かい合って食べるの久しぶりだなぁ…
「何を笑ってるんだ
あれ?出ちゃってた?
「出てました?
「だだ漏れだ
「よく言われます。顔に出すぎ!って
「ははは。俺が目ェ覚ました時もすげえ顔してたぞ?
「えっ!!
ばっ!と箸を投げるように置き、顔を手で覆う。
「今隠しても意味ねえだろ
あ、そうだ…
「はぁ〜、お恥ずかしい
「普通にしてろ
「はーい。あれ?土方さんは稽古しないんですか?
「桜と話にきた。
うっ嬉しい…
「おいおいまた顔に出てるぞ? 顔の筋肉緩みまくりだ
「え?また?! …でもホントに嬉しいです。男の子って変な一致団結があるじゃないですか。それに女の子は入ることは出来ないんですよ。だから今も男達は剣道で絆を深めている中、私だけ一人でご飯とか…
「のけ者にされると?
「そんな雰囲気になっちゃうんですよ…あっちにその気がなくても…笑まぁ貴方達の中には私は入り込めないとしても、誠太はあいつ本当コミュ力高いですからね。誰とでもすぐ仲良くなっちゃいます
ははっと笑う。
「コミュ力ってなんだ?
「ああ簡単にいえば対人能力ですかね。
「なるほど。確かにあいつ、もう俺らんとこの奴らと仲良くなってやがる
「馬鹿笑いが聞こえてきたのでそんなところだろうと思ってました。
「でも安心しろ。あいつらは一度懐に入れてしまうととことん優しいいい奴らだからな。お前だけのけ者にされることはねえよ
土方さんの顔がふっと緩んだ。
「土方さん今笑いましたね?!
ガバッと立ち上がり顔を近づける。
「俺だって笑う時は笑う つか座れ。
「ふふっその方が断然かっこいいですよ ずっとそれで入ればいいのに
「はっ生憎だがこのしかめっ面でも女にほっとかれなかったからな 色男は大変だ
「自分で言いますかそれ…
「お前もやりたくなったらいつでも来いよ
「きゃー!セクハラ!女の子にそういうこと言わないでくださいよ!
「セクハラってなんだよ
「恋人でもないのに性的な事を女の子に言ったりするキモ親父の事です!
「キモ親父ってなんだよ
「気持ち悪いハゲ親父の事です
「なっ!俺はハゲてねえ!
「将来的にハゲろっ!
いつの間にか言い争いになる私達。
「「ふっあははは!!
そして二人で大笑い
「元気出たか?
「え?
「なんか元気ないように見えたからな。
もしかして私のために?
「ありがとうございます
この時心からの笑顔だった。
「おっこれたくあんか?
