新撰組と女子高生のいろいろな話。

ハルside

沖田さんに連れられ、屯所へと急ぐ。

どうやら見回りの時間はもう終わるようだ。

「ハルさん、本当にありがとうございます

沖田さんがニコッと笑った。

「何がですか?

俺が首を傾げると、沖田さんはさらに笑った。

「新撰組に来てくれてですよ!

それが本当に嬉しそうだったので、俺まで笑顔になった。

「ははっ。まあ任せてくださいよ

「いいですねぇ。やる気があって!

ははっと笑った後、沈黙が起きる。

「そういえば、ハルさんは何歳なんですか?

「俺は17です。

「そうなんですか?!同じくらいだと思ってたんですけど、年下なんですねえ

「沖田さんは?

「私は21です。

「へ〜。おっとなぁ!じゃあじゃあもう童貞は卒業したんです?

男同士といえばこういう話題だろう

「童貞?

あれ、童貞をしらない?

「えーと、もうヤったことはあるんですか?ってことです!

ニヤニヤして聞くと、沖田さんはああー、なるほど。と、笑った。

「私は何回かですねー。でも恋愛感情はなくて、ただ島原の女をたまに買ってするくらいです。

「へぇー!ヤったことあるんだ! てか、島原って角屋とかっすよね?

「ええ。それも入ってますね

「桜、大丈夫かな…

「ん?何か言いました?

「いえ!なんでもないです!

ボソッと言ったので幸いにも沖田さんには聞こえなかったようだ。

桜がそうされたらどうしよう

やだな

今なら桜の気持ちわかるわ

身内のそういうの見たくない

「で、ハルさんはどうなんですか?

自分だけ不公平だー、と沖田さんは口を尖らす。

「俺はないっすよー!

ケラケラと笑い飛ばす。

「えっ!そうなんですか?以外です…でもその外見じゃ女の人はほっておかないでしょう?

「まあ、言い寄ってくる女はたくさんいましたけど、いつもあいつが近くにいるんで、他の女がなんか霞んじゃうんですよね〜…

「ああ。桜さんですか。彼女とても綺麗ですよね!

「うーん。兄弟だという贔屓目を抜いてもあいつはかわいい。

二人でうんうんと頷く。

「桜さんに恋仲はいないんですか?

「はははっ!あいつに前それ聞いたら、俺と同じこと言ってました。ハルがいると他の男が霞んで見えるって!

「すごく仲のいい双子なんですね!だって最初恋仲かと思いましたよ

「そうですかー?!

実はそう言ってもらえたのがすごく嬉しかったりするを

なぜなら俺は桜が好きだ。

血が繋がっているのに。

結ばれることはないのに

ずっとあいつだけを見てきた。

あいつにそんなのはないだろうし、気持ちを伝えたら離れていきそうだから言えないけど。

だから兄としてずっと側で守るって決めたんだ

「….駆け落ちってのもあながち嘘じゃないかもですね

沖田さんが、不意にそういった。

「へ?

「ははっ!なんでもないです!さ、着きましたよ! 多分局長に挨拶したら入隊試験です!

ついたそこは修学旅行で行った八木邸そのままで、本当に新撰組はいたんだということを改めて感じさせる。

沖田さんについていくと、ある部屋で止まった。

「ここは僕の部屋です。まずはその服変えちゃいましょう!

確かに途中、何人かの大使とすれ違ってはなんだこいつという顔で見られたからな。

袴に着替えまたしても沖田さんについていく。

「近藤さん失礼します

「入れ

ある部屋で止まり、声をかけると
障子の向こうから低い声が聞こえ、沖田さんが障子を開いた。

中に入るよう促され中に入ると、二人の男がいた。

おそらく近藤勇と、土方歳三。

ふーん。

やっぱオーラがちがうね

「ん?総司。誰だねこの子は

「見たことねえ顔だな

「まあまあ。まずは話を聞いてください!

沖田さんが座ったので、俺も座り挨拶する。

「初めまして。佐藤ハルと申します。

深々とお辞儀をする。

「ハルくんは今日から新撰組の隊士です!

沖田さんがえへん!と胸を張った。

「はぁあ?!どういうことだ総司!

おそらく土方歳三が、まぁ当然な反応をする。

「ハルくんは今日不逞浪士を倒してくれたんです。

「それでなんで入隊の話が出るんだ

「沖田さんに誘われたんです

俺は訳が分からないという様子の土方歳三に向かってにっこりと笑いかけた。

「お前が発端か…

土方歳三ははぁとため息を吐く。

「どうです?土方さん、近藤さん!

「俺はいいと思うぞ!ちょうど人も欲しかったとこだ!

近藤さんと呼ばれた男はがははと笑った。

「ほら!近藤さんもこう言ってますし!

土方歳三は少し考えた後、

「…わかったよ。ハル、だったか?今から入隊試験だ。行くぞ。俺は土方歳三だ。

「やりましたね!ハルくん!

「ええ!沖田さん!

ここまですんなり受け入れられるとは思わなかったけど…笑笑

土方さんは道場に向かっているらしく、気合の入った声がこちらまで聞こえてきた。

「ここが道場だ。

土方さんが言う。

やっぱりか。

ていうか天井低くね