戸を開け中へ入ると、番頭か誰かが
「おい。ここは女の来るところじゃないぞ
と言った。
私はすかさず、
「私、佐藤桜と申します。野菊さんのお招きで参りました。
と、一礼した。
すると番頭は態度をたちまち変え、
「おお!貴方が桜さんですか!野菊から話は伺っております。 お二人とお聞きしたんですが、お連れは?
ハルのことか
「あいつは今日は忙しくてこれなかったんです。
「そうでしたか。ではこちらへどうぞ
番頭に続き、長い廊下を進む
それぞれの部屋から琴の音や笑い声が聞こえる。
ううっなんか緊張してきた…
「こちらでお待ちください
通されたのは広い部屋。
もてなす気まんまんだ。
番頭は野菊さんを呼びに行ったので、広い部屋に一人ぽつんとたたずむ
暫くして、戸がスッとあき、すごく綺麗な華やかな女の人が出てきた。
野菊さんだ!
「野菊さん!数刻ぶりです!こんなにすぐ来てしまってもうわけありません。
私は深々と頭を下げる
「いややわぁ。顔あげてくださいな!迷惑なんてことは全くないで。
野菊さんは頬を緩めた。
「どうせならお二人ともおもてなししたかったんやけど、ハルさんの方はどないしはったん?
早速ハルの名前を覚えていてくれたようだ。
「ハルは新撰組に入隊することになったんです。
「そうですか。ならいつか会えるかもしれへんねぇ
緊張感が緩いできたところで、私は本題を切り出す。
「あの、それで野菊さん。突然こんなこと頼むの悪いとは思ってるんですが…
「なんでっしゃろ?恩人ですもの。なんでもいいて!
うーん…ならお言葉に甘える
「私をここで雇ってもらえませんか?!
「は?
野菊さんは怪訝な声を出すが、それすら上品だった。
「私実は行くところがないんです。なのでこちらで働かせてください!
「行くところがない?
「はい。私たち、ある事情で…九州から二人でこっちに逃げてきたんです。ですからここにおいてください!
私は床に座り、頭を床につけた。
「無理なお願いだというのは承知です!でも…どうか…
すると、野菊さんは私の前に屈んだ。
「顔をあげてくださいな…。そこまで言い張るんやったらどうぞここへいておくんなし。
「野菊さんっ!
私はバッと顔をあげた。
優しく微笑んだ野菊さんは、いきなり真面目な顔になり、
「ただし、生半可な気持ちやったらオススメはしまへんで。ここは一度入ったら抜け出せない廓なんやから。
野菊さんの瞳がまっすぐに私を捉えた。
私は少し下を向いたのち、顔をあげ、野菊さんの瞳を見つめ返す。
「大丈夫です。これからよろしくお願いします。
暫く私の目をじっと見つめた野菊さんは、フッと頬を緩め、
「これからよろしくな桜はん! さー!こんな可愛い子入ったらこれから忙しくなりますわ
スクッと立ち上がった。
私もそれに続いて立ち上がり、また頭を下げた。
「ありがとうございます!!
「よしゃ!もお堅苦しいのは無しな! じゃ早速明日から行ってみまひょか! 今日は練習や!
と、障子を開けてどこかへ移動し出したので、私もそれについていく。
「わぁ!ここ、すごく綺麗ですね!
連れてこられたのは着物や、小物がたくさん並ぶ部屋。
「じゃまずここで着物に着替えてもろいます。 どれが似合うやろか…
たくさんの着物をじっくり見ていく野菊さん。
「桜はんも着たいのあったら言ってや!
「はい!
実は綺麗な着物を見たくてウズウズしていたのだ。
私は早速着物を手に取り吟味する。
何着か見た後、桜がベースとなった淡い白かピンクか曖昧な色合いの着物を見つけた。
「あっ!これ!
私が声を上げると、野菊さんがやってきて、
「あらぁ!桜はんにぴったりやな!それでいこか。ほな、脱いでくれますか?
そう言われ、私は制服を脱ぎ、下着姿になった。
「じゃあ人呼んでくるからな!お待ちになりんす
野菊さんが行ってしまい、また一人になった私。
ポーッと部屋を見回していると、障子が開いた。
「野菊はーん!て、あら!かわいい〜!見たことない顔やな!
入ってきたのは私と同い年くらいの美人な芸妓。
紺を基調とした着物が、彼女の美しさを引き立てていた。
「あ、初めまして。私佐藤桜と言います。今日からこちらでお世話になることになりまし…
そこまで言ったところで、美人さんに抱きつかれた。
「桜いうんやな!あちきは椿や!なんや声まで可愛いやないの〜
テンション高いなぁ…笑
「あ、あの…
戸惑っていると、野菊さんが二人を連れてやってきた。
「あら、椿も来てたんか。
「あ、野菊はん!あちらのお客様がご指名やったで!
「ほんまかいな。すぐ行くわ。じゃあ後は頼んます。
連れてきた二人にそう言い残し、出て行ってしまった。
「えーっと初めましてやな!あちきは菊乃や!
「そしてあちきが梅松や。
お二人も相当綺麗だった。
「初めまして。私は佐藤桜です!
ペコッと礼をする
「なんやかわいらしなぁ!
菊乃さんがころころ笑う。
「せやろ!この子あちきの後輩や!
椿さんがなぜな誇らしげに胸を張る。
「椿は一番下やったからなぁ! ついに後輩できたんやな
梅松さんはセクシーな声で笑う。
「源氏名はどうしまひょか!桜やし、八重とかどないな!
「ええなぁ!お八重!桜はんどうでっしゃろ!
八重…
うん!すごくいいし、大河ドラマにもあったように、新撰組とも繋がってる!
「すごくいいです!ありがとうございます!
「ほな!さっさと着替えてまお!早うこの子の芸妓姿見たいわぁ。
パンと、菊乃さんが手を叩き、梅松さんが、私が選んだ着物を私に着せた。
「桜えらい背ぇ高いなぁ…!
着せれるやろか…
梅松さんは悪戦苦闘。
私166しかないんだけど…って、この時代じゃでかいか…はは
「椿はお客様んとこ戻りぃな
菊乃さんが、頭につける飾りを選びながら言った。
「はぁい!ほな、桜の準備できたら言うてや!
慌ただしく戻っていってしまった。
そして1時間くらい経っただろうか
髪も化粧もしてもらい、私は立派な芸妓になっていた。
「きゃぁー!めっさかわいいやーーん!
梅松さんは大興奮。
「こりゃ近いうちに看板娘なりますなぁ、
菊乃さんも嬉しそうな表情をしている。
「ありがとうございます!
こんなに喜んでくれると嬉しい
「これ、今日からでも行けるんとちゃいます?
「せやなぁ!折角やし早うお披露目したいわぁ!
梅松さんと菊乃さんは私を出す気まんまんだ。
えうう…
京言葉喋れるかな…
「おい。ここは女の来るところじゃないぞ
と言った。
私はすかさず、
「私、佐藤桜と申します。野菊さんのお招きで参りました。
と、一礼した。
すると番頭は態度をたちまち変え、
「おお!貴方が桜さんですか!野菊から話は伺っております。 お二人とお聞きしたんですが、お連れは?
ハルのことか
「あいつは今日は忙しくてこれなかったんです。
「そうでしたか。ではこちらへどうぞ
番頭に続き、長い廊下を進む
それぞれの部屋から琴の音や笑い声が聞こえる。
ううっなんか緊張してきた…
「こちらでお待ちください
通されたのは広い部屋。
もてなす気まんまんだ。
番頭は野菊さんを呼びに行ったので、広い部屋に一人ぽつんとたたずむ
暫くして、戸がスッとあき、すごく綺麗な華やかな女の人が出てきた。
野菊さんだ!
「野菊さん!数刻ぶりです!こんなにすぐ来てしまってもうわけありません。
私は深々と頭を下げる
「いややわぁ。顔あげてくださいな!迷惑なんてことは全くないで。
野菊さんは頬を緩めた。
「どうせならお二人ともおもてなししたかったんやけど、ハルさんの方はどないしはったん?
早速ハルの名前を覚えていてくれたようだ。
「ハルは新撰組に入隊することになったんです。
「そうですか。ならいつか会えるかもしれへんねぇ
緊張感が緩いできたところで、私は本題を切り出す。
「あの、それで野菊さん。突然こんなこと頼むの悪いとは思ってるんですが…
「なんでっしゃろ?恩人ですもの。なんでもいいて!
うーん…ならお言葉に甘える
「私をここで雇ってもらえませんか?!
「は?
野菊さんは怪訝な声を出すが、それすら上品だった。
「私実は行くところがないんです。なのでこちらで働かせてください!
「行くところがない?
「はい。私たち、ある事情で…九州から二人でこっちに逃げてきたんです。ですからここにおいてください!
私は床に座り、頭を床につけた。
「無理なお願いだというのは承知です!でも…どうか…
すると、野菊さんは私の前に屈んだ。
「顔をあげてくださいな…。そこまで言い張るんやったらどうぞここへいておくんなし。
「野菊さんっ!
私はバッと顔をあげた。
優しく微笑んだ野菊さんは、いきなり真面目な顔になり、
「ただし、生半可な気持ちやったらオススメはしまへんで。ここは一度入ったら抜け出せない廓なんやから。
野菊さんの瞳がまっすぐに私を捉えた。
私は少し下を向いたのち、顔をあげ、野菊さんの瞳を見つめ返す。
「大丈夫です。これからよろしくお願いします。
暫く私の目をじっと見つめた野菊さんは、フッと頬を緩め、
「これからよろしくな桜はん! さー!こんな可愛い子入ったらこれから忙しくなりますわ
スクッと立ち上がった。
私もそれに続いて立ち上がり、また頭を下げた。
「ありがとうございます!!
「よしゃ!もお堅苦しいのは無しな! じゃ早速明日から行ってみまひょか! 今日は練習や!
と、障子を開けてどこかへ移動し出したので、私もそれについていく。
「わぁ!ここ、すごく綺麗ですね!
連れてこられたのは着物や、小物がたくさん並ぶ部屋。
「じゃまずここで着物に着替えてもろいます。 どれが似合うやろか…
たくさんの着物をじっくり見ていく野菊さん。
「桜はんも着たいのあったら言ってや!
「はい!
実は綺麗な着物を見たくてウズウズしていたのだ。
私は早速着物を手に取り吟味する。
何着か見た後、桜がベースとなった淡い白かピンクか曖昧な色合いの着物を見つけた。
「あっ!これ!
私が声を上げると、野菊さんがやってきて、
「あらぁ!桜はんにぴったりやな!それでいこか。ほな、脱いでくれますか?
そう言われ、私は制服を脱ぎ、下着姿になった。
「じゃあ人呼んでくるからな!お待ちになりんす
野菊さんが行ってしまい、また一人になった私。
ポーッと部屋を見回していると、障子が開いた。
「野菊はーん!て、あら!かわいい〜!見たことない顔やな!
入ってきたのは私と同い年くらいの美人な芸妓。
紺を基調とした着物が、彼女の美しさを引き立てていた。
「あ、初めまして。私佐藤桜と言います。今日からこちらでお世話になることになりまし…
そこまで言ったところで、美人さんに抱きつかれた。
「桜いうんやな!あちきは椿や!なんや声まで可愛いやないの〜
テンション高いなぁ…笑
「あ、あの…
戸惑っていると、野菊さんが二人を連れてやってきた。
「あら、椿も来てたんか。
「あ、野菊はん!あちらのお客様がご指名やったで!
「ほんまかいな。すぐ行くわ。じゃあ後は頼んます。
連れてきた二人にそう言い残し、出て行ってしまった。
「えーっと初めましてやな!あちきは菊乃や!
「そしてあちきが梅松や。
お二人も相当綺麗だった。
「初めまして。私は佐藤桜です!
ペコッと礼をする
「なんやかわいらしなぁ!
菊乃さんがころころ笑う。
「せやろ!この子あちきの後輩や!
椿さんがなぜな誇らしげに胸を張る。
「椿は一番下やったからなぁ! ついに後輩できたんやな
梅松さんはセクシーな声で笑う。
「源氏名はどうしまひょか!桜やし、八重とかどないな!
「ええなぁ!お八重!桜はんどうでっしゃろ!
八重…
うん!すごくいいし、大河ドラマにもあったように、新撰組とも繋がってる!
「すごくいいです!ありがとうございます!
「ほな!さっさと着替えてまお!早うこの子の芸妓姿見たいわぁ。
パンと、菊乃さんが手を叩き、梅松さんが、私が選んだ着物を私に着せた。
「桜えらい背ぇ高いなぁ…!
着せれるやろか…
梅松さんは悪戦苦闘。
私166しかないんだけど…って、この時代じゃでかいか…はは
「椿はお客様んとこ戻りぃな
菊乃さんが、頭につける飾りを選びながら言った。
「はぁい!ほな、桜の準備できたら言うてや!
慌ただしく戻っていってしまった。
そして1時間くらい経っただろうか
髪も化粧もしてもらい、私は立派な芸妓になっていた。
「きゃぁー!めっさかわいいやーーん!
梅松さんは大興奮。
「こりゃ近いうちに看板娘なりますなぁ、
菊乃さんも嬉しそうな表情をしている。
「ありがとうございます!
こんなに喜んでくれると嬉しい
「これ、今日からでも行けるんとちゃいます?
「せやなぁ!折角やし早うお披露目したいわぁ!
梅松さんと菊乃さんは私を出す気まんまんだ。
えうう…
京言葉喋れるかな…
