パチ
「んーー!!よく寝た!
私は珍しくスッキリと目覚め、状態を起こした。
あたりを見回し、しばらくぼーっとする。
懐かしい夢見たな
ぼんやりとしか覚えてないけど…すごく幸せだった…
ふ、と笑みが零れる。
さあてそろそろ起きるかな
時計に目をやる。
「って、ええ?!7時50分?!?!
なんで?!いっつも6時に目覚ましかけてっ…
あ、なんとなく覚えてる…
私、二度寝した…
「うぁあ!!!最悪最悪!!いつもの電車乗り遅れる!!!
ベットから飛び降り、急いで髪を整える。そしてリビングでパジャマを脱ぎ捨て、制服に着替え終わった時…
パァア
突然強い光が、今はもう使われていない部屋のドアから溢れてきた。
えっ?なになに?!今時間ないんだけど!
私はパニックになる。
が、すぐに光がやんだと思うと
バンっ!!!
突然ドアが開き、中から何人かの男が投げ出されるように出てきた。
ドサドサドサッ
男達が山積みになり、ドアがまたバタンと閉まった。
「はぁあ?!!!なに?!誰?!いつの間に忍び込んだの?!何したらあんなに光るの?!理科の実験でもしてたの?! つか何その格好?!
頭が状況に追いつかず思考回路がショートしてしまいそうだ。
この人達、なんで着物なの?なんで髷なの?なんで刀差してるのぉ?!
すると、
ピクッ…
一人の男が動いた。
「ふぁっ?!
「うー…いててて。なんだぁ?突然周りが光出して…って誰だ?おまえ。
動いた男が私を睨む。
鋭い眼つきの中心には皺が深く刻み込まれている。
こ、怖い…
「あ、あのっそれはこっちのセリフなんですが…
「ぁあ?
「ひぃっ!
さらに睨みをきかせてくる。
どうしたらあんな眉間に皺寄るのよ…
「ん?なんだここは。屯所じゃねえな。しかも見たことないものばかりある…
私が目をそらし、どうしてこうなったのか考えていると、男が周りをキョロキョロしだした。
「と、屯所?じゃないです。私の家なんですがっ…
目はみれないものの、早く出て行って欲しくて言う。
「お前んちだと?俺たちゃ確かに屯所にいたんだが…
男が手を顎に添え、何かを考え出した。
「ここは…どこだ?
「へっ?ここ、ですか?ここは私の家で…「違くてどこの国だと聞いている
く、国?同じ日本語話してるんだから日本でしょ?
「日本ですが…
「ちげえよ!!お前は日本語が分かんねえのか?ここはなんと言う場所だと聞いてるんだ
はあ?国って聞かれたら国名答えるでしょ普通
「日本語くらいわかりますよ!これでも18年間日本人やってますからっ… ここは東京です
「とう、きょう?
ぶっ!カタコトになってるよ?
ていうか、東京知らない?それにこの格好…
着物はともかく、刀を持ち歩いてるのはやばくないか?
「あの、刀持ち歩いてていいんですか?警察に逮捕されちゃいますよ?
刀を指差し言う。
つかその前に私が訴えれば不法侵入だバカヤロー
「けいさつ?たいほ?なんのことか分かんねえが刀は武士の命だ。片時も離さねえ
武士?武士って言った?
武士ってあの、侍?