その恋、あと3センチ





ーーーー「まもなく午後の部が始まります。
生徒の皆さんは準備をしてください」





放送が入り、私は生徒用のテントの近くを1人、ふらふらしていた。





「桜っ」



すると名前を呼ばれた。



「?」




「どこいたのー、探した」




「青くん。」



「みんなでうちのクラス応援しよー」




「そうだね」




私は青くんとクラスのテントに行った。








思えば初めて、クラスのテントにいるかも。




高校に入って1度もクラスのテントに行ったことない。




行くとしても、点呼の時だけだ。





テントで応援なんて、恐ろしかった。





けど今は青くんもいるしクラスの子たちとも少しだけだけど、仲良くなった気がする。






足取りは軽い。






先生に手当してもらった足も元気だ。