その恋、あと3センチ






保健室につくと保健室の先生はいなく、二人きりになった。




「そこ、座って」



先生はそう言って私を椅子に座らせた。




「どうしたんですか?
保健室なんて」




「怪我してんだろ」





ギグ......





「してませんよ....」






「ハードルで転びそうになった時、足捻ったの見た」





先生はそう言って湿布と包帯を出すと私の足に触った。





「.......勝手に使っていいんですか」




「知らね」






.......教師って。






「.......痛っ」





先生が私の痛い所を確認するように足に触る。




「ここか。」





そして確認するとそこに湿布を貼り、包帯を巻いてくれた。






「はい。完了」





「.......ありがとうございます」






丁寧に手当された足から、体に熱が回る。




心臓の音、聞こえてないかな。





外からは騒がしい音が聞こえるが、ここはしんと静まっている。