その恋、あと3センチ







「おい、お前らHR始めるぞ」




先生は私たちに気づくとそう言った。




........うん、わかってるよ。





今は先生だもん。




私はただの生徒。




..........放課後だって、その関係は変わんないはずなのに、なに思ってんだ私。







思い出すだけで泣きそうになる。








私が下を向いた時、倉井くんが私の手をとった。







「この通り登校はしてるんで、出席確認は大丈夫にしといてください」





お願いします、と倉井くんは言って私の手を引っ張りながら先生の前から離れた。







「あっ、おいお前ら....」







先生の声が遠くなる。