「桜、後で目。冷やしときなね」




お母さんは急にそう言って私を見た。





私はびくりとしてお母さんを見た。





「ね?」






「うん.....」






「最近帰り遅いから新しいバイトでも始めたのかと思ったけど、違うのね」




お母さんはそう言って笑った。





う......



「べ、別にっ」





私はそう言って野菜を切った。







新しいバイトでも..........そっか。









掛け持ちしようかな。










そうすれば、余計なこと考える暇なんてない。









よしっ。








そうと決めたら後で電話だ。