おわった、そう思いつつ
「ひとりで帰るから。先に帰っておいて。」
笑顔でそう言って。
だけど、
「こんな時間に女の子ひとりで帰らすなんて危ないやろ!おれが家まで送って行くから。」
やめてよ。おねがいだから。
つきはなそうとしてるじゃん。
これが今のわたしにできる精いっぱいのつきはなし方だったのに。
逃げよう。そう思って走り出した。
だけど、きみは。
「なにやってんの!こけるかもしれんやろ!」
抱きついてきた。
ばか。
おねがい…だから…やめて。
わたしにとってその優しさはつらいんだよ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…