「いきなりガッツリだな?」


「食べたいものを食べたい順に買うのが1番でしょ」


「ははっ、確かに。じゃあ並んでみるか」


「やった!着つけでバタバタしててあんまり食べてこなかったんだよねぇ」


ゆっくり歩いて唐揚げの店の前に並んで待つ。


周囲を見回すと、クラスの奴らもそれぞれ食べたいものが売ってる店に並んだり買った食べ物を分け合ったりしていて。


集団からそんなに離れてるわけじゃないし、このペースでも大丈夫そうだ。


意外と列が早く進んで俺達の番になり、唐揚げが4つ串刺しになっているやつを2本買う。


「はいよ!落とさないように気をつけな」


「あざっす」


「ありがとうございます」


おじさんから受け取って、列の邪魔にならないために少し端に寄って食べることにする。


「いただきまー……っあっつ!」


「おま、勢いよくかぶりつきすぎ。火傷するって」


「っつー、でもそれが堪らない!もう1個いただきまーす」


「女子高生の言うことかよ……」


「裕貴もガツっと食べてこの感覚を味わいなよ」


「いや食うけどさ。いただきます」